第二節 研究目標

本研究は格成分を中心とする複文構文変化のプロセスにおける意味的、構文的繋がり、変化を引き起こす要因を明らかにすることによって、格成分を中心とする複文構文変化を総合的、体系的に捉えるのを目的とする。このような研究目的を達成するために、次のようなより具体的な目標を設定する。

第一に、複文構文の分類を明確化する。

複文構文の下位分類を明らかにすることを通して、複文構文変化は具体的にどんな構文間の移行を指すのかをはっきりさせる。

第二に、格成分を中心とする複文構文変化の全体像を素描する。

格成分を中心とする複文構文変化の各段階の構文的、意味的特徴といった振舞いを詳細に記述することで、格成分を中心とする複文構文変化を全体的に把握する。

第三に、格成分を中心とする複文構文変化を引き起こす要因を掘り下げる。

格成分を中心とする複文構文変化を引き起こす要因は何か、またこれらの要因がそれぞれどんなメカニズムで複文構文変化に働きかけるのかを究明する。

第四に、格成分を中心とする複文構文変化の仕組みを追求する。

格成分を中心とする複文構文変化を引き起こす各要因の有機的相関性を捉えることによって、複文構文変化の仕組みを明らかにする。